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犬の僧帽弁閉鎖不全症(心臓病)の原因や症状、診断や治療法を徹底解説!【豊田市の動物病院が解説】

豊田市近隣のみなさん、こんにちは! 豊田市の森田動物病院です。

今回は、犬の僧帽弁閉鎖不全症という心臓病について、その原因や主な症状を獣医師が詳しく解説していきます。

僧帽弁閉鎖不全症は、特に小型犬や高齢の犬で多く見られる病気です。「心臓病」と聞くと不安に感じられる飼い主様も多いと思いますが、早期発見と適切な管理によって、病気の進行を遅らせ、生活の質(QOL)を維持することが可能です。

愛する犬ちゃんが健やかに毎日を過ごせるよう、飼い主様がこの病気について理解を深める一助となれば幸いです。気になる症状が見られた際は、お気軽にご相談ください。

① 症状

僧帽弁閉鎖不全症にかかった犬に見られる主な症状について解説します。病気の進行段階によって症状の現れ方は異なります。

  • 初期(無症状期):
    • この段階では、見た目に全く症状が現れないことがほとんどです。動物病院での聴診で心雑音が見つかることで初めて気付かれる場合が多いです。
  • 中~後期(症状が現れる段階):
    • 咳: 興奮した時や運動した後、あるいは夜間に「ケッケッ」という乾いた咳が出やすくなります。進行すると安静時にも咳が出ることがあります。
    • 呼吸が速い・苦しそう: 安静時でも呼吸が速い(パンティングが多い)、呼吸が荒い、苦しそうに呼吸するといったサインが見られます。
    • 疲れやすい: 散歩を嫌がるようになった、すぐに疲れて座り込む、運動をしたがらなくなったなど、運動能力の低下が見られます。
    • 食欲不振・体重減少: 病気が進行すると、食欲がなくなり、体重が減少することがあります。
    • お腹が張る(腹水): 心臓の機能が低下すると、お腹の中に水が溜まることがあります。
    • 失神(倒れる): 脳への血流が一時的に悪くなることで、突然倒れて意識を失うことがあります。
    • 夜間の落ち着きのなさ: 寝苦しさから、夜間に何度も寝場所を変えたり、呼吸が荒くなったりすることがあります。

これらの症状は他の病気でも見られることがあるため、「歳のせいかな?」と自己判断せず、気になる場合は動物病院にご相談ください。

② 原因

犬の僧帽弁閉鎖不全症の主な原因は、僧帽弁自体の変性(劣化)です。

  • 加齢に伴う弁の変性: 最も一般的な原因は、加齢とともに僧帽弁の組織が厚く、硬く、もろくなっていく「粘液腫様変性(Myxomatous Degeneration)」と呼ばれる変化です。これにより弁がきちんと閉じなくなり、血液の逆流が起こります。
  • 犬種による遺伝的な素因: 特に小型犬に多く見られます。キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル、チワワ、マルチーズ、シーズー、ポメラニアン、ヨークシャー・テリア、ミニチュア・ダックスフンド、トイ・プードルなどは好発犬種として知られています。遺伝的な影響が大きいと考えられています。

感染症などが原因で起こる心臓病とは異なり、僧帽弁閉鎖不全症の多くは、残念ながら完全に予防することは難しい「老化」や「遺伝」に関わる病気と言えます。しかし、早期発見と適切な管理で進行を遅らせることは可能です。

③ 診断の流れ

当院における犬の僧帽弁閉鎖不全症の診断から治療方針のご相談までの流れを、ステップに沿ってご説明します。

Step.01 受付・問診 ご来院された際にまず、受付でペットの基本情報の登録をお願いします。その後、問診票にご記入いただき、愛犬の健康状態や現在見られる症状について、いつから、どのような状況で出ているかなど、詳しくお聞きします。心臓病の場合、咳や呼吸の状態、散歩中の様子、夜間の過ごし方などが特に重要な情報となります。

Step.02 身体検査・検査 問診を基に、獣医師が愛犬の身体検査を行います。特に、聴診器で心臓の音を聞き、心雑音の有無、大きさ、特徴を確認します。また、呼吸数、脈の状態、粘膜の色なども注意深く観察します。

承知いたしました。ご提示いただいた「当院での治療の流れ」として記載されているステップは、実際にはご来院から検査、そして治療方針を決定するまでの「診断・診療の流れ」として非常に明確で分かりやすいプロセスです。

これを踏まえ、「犬の僧帽弁閉鎖不全症」のブログ記事の「③ 診断の流れ」のセクションを、いただいたステップを参考にしてより具体的に書き換えます。「④ 治療の流れ」は、診断と方針決定の後に実際にどのような治療(薬物療法など)を行うかを解説するセクションとして維持します。

以下が修正したブログ記事のドラフトです。


タイトル:犬の僧帽弁閉鎖不全症(心臓病)の原因や症状、診断や治療法を徹底解説!【豊田市の動物病院が解説】

冒頭文

豊田市近隣のみなさん、こんにちは! 豊田市の森田動物病院です。

今回は、犬の僧帽弁閉鎖不全症という心臓病について、その原因や主な症状、当院で行っている一般的な診断や治療の流れなどについて、獣医師が詳しく解説していきます。

僧帽弁閉鎖不全症は、特に小型犬や高齢の犬で多く見られる病気です。「心臓病」と聞くと不安に感じられる飼い主様も多いと思いますが、早期発見と適切な管理によって、病気の進行を遅らせ、生活の質(QOL)を維持することが可能です。

愛する犬ちゃんが健やかに毎日を過ごせるよう、飼い主様がこの病気について理解を深める一助となれば幸いです。気になる症状が見られた際は、お気軽にご相談ください。

① 症状

僧帽弁閉鎖不全症にかかった犬に見られる主な症状について解説します。病気の進行段階によって症状の現れ方は異なります。

  • 初期(無症状期):
    • この段階では、見た目に全く症状が現れないことがほとんどです。動物病院での聴診で心雑音が見つかることで初めて気付かれる場合が多いです。
  • 中~後期(症状が現れる段階):
    • 咳: 興奮した時や運動した後、あるいは夜間に「ケッケッ」という乾いた咳が出やすくなります。進行すると安静時にも咳が出ることがあります。
    • 呼吸が速い・苦しそう: 安静時でも呼吸が速い(パンティングが多い)、呼吸が荒い、苦しそうに呼吸するといったサインが見られます。
    • 疲れやすい: 散歩を嫌がるようになった、すぐに疲れて座り込む、運動をしたがらなくなったなど、運動能力の低下が見られます。
    • 食欲不振・体重減少: 病気が進行すると、食欲がなくなり、体重が減少することがあります。
    • お腹が張る(腹水): 心臓の機能が低下すると、お腹の中に水が溜まることがあります。
    • 失神(倒れる): 脳への血流が一時的に悪くなることで、突然倒れて意識を失うことがあります。
    • 夜間の落ち着きのなさ: 寝苦しさから、夜間に何度も寝場所を変えたり、呼吸が荒くなったりすることがあります。

これらの症状は他の病気でも見られることがあるため、「歳のせいかな?」と自己判断せず、気になる場合は動物病院にご相談ください。

② 原因

犬の僧帽弁閉鎖不全症の主な原因は、僧帽弁自体の変性(劣化)です。

  • 加齢に伴う弁の変性: 最も一般的な原因は、加齢とともに僧帽弁の組織が厚く、硬く、もろくなっていく「粘液腫様変性(Myxomatous Degeneration)」と呼ばれる変化です。これにより弁がきちんと閉じなくなり、血液の逆流が起こります。
  • 犬種による遺伝的な素因: 特に小型犬に多く見られます。キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル、チワワ、マルチーズ、シーズー、ポメラニアン、ヨークシャー・テリア、ミニチュア・ダックスフンド、トイ・プードルなどは好発犬種として知られています。遺伝的な影響が大きいと考えられています。

感染症などが原因で起こる心臓病とは異なり、僧帽弁閉鎖不全症の多くは、残念ながら完全に予防することは難しい「老化」や「遺伝」に関わる病気と言えます。しかし、早期発見と適切な管理で進行を遅らせることは可能です。

③ 診断の流れ

当院における犬の僧帽弁閉鎖不全症の診断から治療方針のご相談までの流れを、ステップに沿ってご説明します。

Step.01 受付・問診 ご来院された際にまず、受付でペットの基本情報の登録をお願いします。その後、問診票にご記入いただき、愛犬の健康状態や現在見られる症状について、いつから、どのような状況で出ているかなど、詳しくお聞きします。心臓病の場合、咳や呼吸の状態、散歩中の様子、夜間の過ごし方などが特に重要な情報となります。

Step.02 身体検査・検査 問診を基に、獣医師が愛犬の身体検査を行います。特に、聴診器で心臓の音を聞き、心雑音の有無、大きさ、特徴を確認します。また、呼吸数、脈の状態、粘膜の色なども注意深く観察します。 僧帽弁閉鎖不全症が疑われる場合、病気の確定診断や進行度を評価するために、以下のような追加検査を行います。

 

Step.03 検査結果の説明・治療方針のご相談 検査結果が出た後、獣医師が現時点での最適な治療の選択肢(薬物療法、食事療法、生活上の注意点など)を提案します。それぞれの治療法の内容、期待される効果、考えられるリスク、予想される回復過程などについて、丁寧にご説明し、飼い主様のご意向も踏まえながら、愛犬にとって最も良い治療計画を一緒に決定していきます。ご不明な点があれば、どんなことでもお気軽にご質問ください。

これらの検査結果を総合的に評価し、僧帽弁閉鎖不全症の診断を確定し、病気のステージを判定して、最適な治療プランを立てていきます。

④ 治療の流れ

犬の僧帽弁閉鎖不全症に対する一般的な治療法について解説します。この病気は完全に治る病気ではありませんが、適切な治療によって病気の進行を遅らせ、症状を管理することが可能です。

治療は、病気の進行段階(ステージ)に基づいて行われます。主な治療法は薬物療法です。

  • ステージB1 (心雑音はあるが無症状、心臓拡大なし):
    • この段階では、多くの場合、薬物療法はまだ開始しません。
    • 定期的な身体検査や、必要に応じてレントゲン検査、心エコー検査を行い、病気の進行を注意深くモニタリングすることが重要です。
  • ステージB2 (心雑音があり、無症状だが心臓拡大がある):
    • 心臓の拡大が見られる段階では、病気の進行を遅らせるために薬物療法を開始することが推奨されています。
    • 主にピモベンダンという心臓の収縮力を高め、血管を拡張する作用のある薬を使用します。
    • その他、ACE阻害薬などが併用されることもあります。
  • ステージC (心不全の症状〈咳、呼吸困難など〉が現れている):
    • 心不全の症状を和らげ、体液貯留(肺水腫など)を改善するための積極的な薬物療法を行います。
    • ピモベンダンACE阻害薬に加え、余分な水分を体の外に出す**利尿剤(フロセミド、スピロノラクトンなど)**が中心となります。
    • 必要に応じて、抗不整脈薬やその他の心臓病薬が追加されます。
    • 安静の確保や、ナトリウム(塩分)制限食への変更なども推奨されます。
  • ステージD (難治性心不全):
    • 通常の治療に反応しにくくなった段階です。複数の薬を組み合わせたり、薬の量を調整したりします。
    • 入院して酸素吸入や点滴による集中的な治療が必要となる場合もあります。
    • 生活の質を可能な限り維持することに重点が置かれます。

治療開始後は、定期的な通院が必要です。症状の変化や検査結果(血液検査、レントゲンなど)を見ながら、薬の種類や量を調整していきます。

※僧帽弁閉鎖不全症に対する外科手術(弁形成術や弁置換術)も存在しますが、実施できる施設が限られており、高度な専門知識と設備が必要となるため、一般的な治療としては薬物療法が中心となります。

⑤ 当院での治療例

当院では、犬の僧帽弁閉鎖不全症と診断された子の病状や進行段階に合わせて、最適な治療プランを提案しています。

例えば、心雑音が見つかった初期の子には、まずは病気のステージを正確に診断するための心エコー検査をお勧めし、その結果に基づいて今後のモニタリング計画や、必要であれば早期からの投薬を開始しています。

心不全の症状が出ている子に対しては、複数の心臓病薬を組み合わせて使用し、定期的な検査で肺水腫などの状態を評価しながら、投薬量の調整や、利尿剤の適切な使用を行っています。

それぞれの犬ちゃんの年齢、全身状態、性格なども考慮し、できる限りストレスなく投薬が続けられるよう、飼い主様とのコミュニケーションを大切にしながら治療を進めています。「QOL(生活の質)の維持」を目標に、飼い主様と一緒に病気と向き合っていきたいと考えています。

⑥ まとめ

今回は犬の僧帽弁閉鎖不全症(心臓病)について、症状や原因、当院での診断・治療の流れを解説しました。

僧帽弁閉鎖不全症は、特に小型犬や高齢犬にとって非常に身近な病気です。初期にはほとんど症状が見られないため、「年に一度の健康診断」や「ワクチン接種時の身体検査」などで心雑音を早期に発見することが、その後の管理において非常に重要となります。

ご紹介したような咳、呼吸が速い、疲れやすいといった症状が見られた場合は、病気が進行しているサインかもしれません。様子を見ずに、早めに動物病院を受診しましょう。

豊田市の森田動物病院では、犬ちゃんたちが健やかに毎日を過ごせるよう、心臓病を含めた様々な病気の早期発見・早期治療に努めています。心臓病は進行性の病気ですが、適切な診断と治療、そしてご家庭でのきめ細やかなケアによって、愛犬との大切な時間をより長く、質の高いものにすることができます。

愛犬の心臓病に関してご心配なことや、何か気になる症状がありましたら、どんな小さなことでも構いませんので、どうぞお気軽に当院までご相談ください。獣医師が丁寧に診察し、飼い主様と一緒に最善の方法を考えていきます。

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