初めての方へ
当院はペットの歯科治療に専門性を持つ動物病院です。
歯の疾患はペットの健康に大きな影響を与えるため、早期発見と適切な治療が重要です。
当院では、充実した歯科設備と長年培った治療技術を駆使し、歯のクリーニングから抜歯、歯周病治療まで幅広く対応しています。ペットに寄り添った最適な治療を提供し、飼い主様とペットの健康を守ります。
歯の健康に関する疑問やお悩みがありましたら、ぜひご相談ください。
口腔系の疾患について
口腔系の疾患は、ペットの全身の健康に深刻な影響を与えることがあります。歯周病や歯肉炎は、口臭や歯の痛みだけでなく、食欲不振や体重減少を引き起こし、ペットの生活の質を大きく低下させます。また、口腔内の細菌が血流に乗って全身に広がると、心臓や腎臓、肝臓などの重要な臓器にもダメージを与えるリスクがあります。特に、慢性的な口腔疾患は、免疫力の低下や慢性炎症を引き起こし、ペットの寿命を縮める可能性もあります。定期的な歯科検診と適切な口腔ケアは、これらのリスクを減らし、ペットの健康を維持するために不可欠です。
- 口臭
口腔内の細菌や歯周病が原因で、強い口臭が発生します。特に、持続的な口臭は口腔疾患のサインです。 - 食欲不振
口腔内の痛みや不快感が原因で、ペットが食事を避けるようになります。硬い食べ物を食べたがらない場合もあります。 - よだれの増加
口腔内の異常や痛みがあると、よだれが増えることがあります。よだれが多い場合は、口腔疾患を疑う必要があります。 - 歯の変色や歯石
歯が黄ばむ、茶色くなる、または歯石がついている場合、歯周病や口腔内の衛生状態が悪化している可能性があります。 - 顔の腫れや痛み
口腔内の感染や炎症が進行すると、顔の一部が腫れることがあります。また、触れると痛がる場合もあります。 - 歯肉の出血や炎症
歯肉が赤く腫れている、出血している場合、歯肉炎や歯周病が疑われます。歯磨き時や食事中に出血することがあります。
代表的な口腔系の疾患について
歯周病
歯周病は、歯肉や歯を支える組織が破壊される病気で、犬や猫において非常に一般的です。初期段階では歯肉炎から始まり、歯垢や歯石の蓄積によって歯肉が炎症を起こします。進行すると、歯肉の炎症が悪化し、歯を支える骨や結合組織が破壊され、最終的には歯が抜け落ちることがあります。
主な症状には、口臭、歯肉の赤みや出血、歯のぐらつき、食欲不振、よだれの増加などが含まれます。重症の場合、細菌が血流に乗り全身に広がり、心臓や腎臓に影響を及ぼすこともあります。歯周病の予防には、定期的な歯科検診と歯石除去、日常的な歯磨きが重要です。
歯肉炎
歯肉炎は、歯肉の炎症で、初期段階の歯周病として知られています。主な原因は、歯垢や歯石の蓄積による細菌感染です。
症状としては、歯肉の赤みや腫れ、出血、口臭、食欲不振などが見られます。歯肉炎は比較的軽度な状態ですが、適切なケアを行わないと歯周病に進行する可能性があります。
治療には、歯垢や歯石の除去、抗菌薬の使用、適切な口腔ケアが必要です。日常的な歯磨きと定期的な歯科検診が予防に効果的です。早期発見と治療が重要であり、飼い主はペットの口腔内の状態に注意を払うことが求められます。
歯石
歯石は、歯垢が硬化して歯に固着したものです。
歯垢は食事後に形成され、数日で歯石へと変わります。歯石は硬く、通常の歯磨きでは取り除けないため、専門的な歯科クリーニングが必要です。歯石が蓄積すると、歯肉炎や歯周病のリスクが高まり、口臭、歯肉の炎症、出血、痛みなどの症状を引き起こします。特に歯肉の境界に沿って歯石が形成されることが多く、歯と歯肉の間に細菌が入り込むことで炎症が進行します。
定期的な歯石除去と日常的な歯磨きが予防に効果的です。飼い主は定期的な獣医師のチェックアップを受け、歯石の蓄積を防ぐためのケアを行うことが重要です。
口内炎
口内炎は、口腔内の広範な炎症を指し、特に猫では慢性口内炎が問題となることが多いです。原因は多岐にわたり、免疫系の異常、ウイルス感染(例:猫カリシウイルス、猫白血病ウイルス)、歯垢や歯石の蓄積などが挙げられます。
症状には、口臭、よだれ、食欲不振、口の痛み、口腔内の赤みや潰瘍が見られます。
治療には、口腔内の清潔を保つための定期的な歯科クリーニング、抗生物質や抗炎症薬の使用、重度の場合は歯の抜歯が必要となることがあります。早期に獣医師の診察を受け、適切な治療を行うことで、ペットの生活の質を向上させることができます。
破折歯
破折歯は、歯が折れたり欠けたりする状態を指し、犬や猫が硬い物を噛んだり、事故で歯に衝撃が加わったりすることで発生します。破折した歯は痛みを伴い、感染リスクが高まるため、迅速な治療が必要です。
主な症状には、口腔内の出血、痛み、食欲不振、歯の変色、顔を触ることを嫌がるなどがあります。治療には、破折部の修復、感染防止のための抗生物質の投与、重症の場合は歯の抜歯が必要となることがあります。早期の診断と治療が重要であり、破折した歯を放置すると、感染が広がり、さらに深刻な健康問題を引き起こす可能性があります。
飼い主はペットの口腔内を定期的にチェックし、異常が見られた場合は速やかに獣医師に相談することが重要です。
森田動物病院ならではの取り組み
当院では、ペットの歯科治療に加え、日々のケア方法や予防の知識を飼い主様に提供しています。
定期的な歯科検診と歯石除去はもちろん、家庭での歯磨き指導や適切なデンタルケア用品の選び方を丁寧にお教えします。ペットの口腔健康を維持し、長く元気な生活をサポートします。
森田動物病院の5つの特徴
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①専用の歯科用レントゲン
当院では、専用の歯科用レントゲンを完備しており、ペットの歯や歯周組織の詳細な状態を把握することができます。レントゲン検査により、目に見えない部分の病変や異常を早期に発見し、正確な診断と効果的な治療計画を立てることが可能です。歯の根の状態や隠れた感染、骨の変形などを精密に評価し、適切な治療を行います。飼い主様には、レントゲン画像を用いて現状をわかりやすく説明し、納得の上で治療を進めます。
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②充実の歯科用器具と滅菌体制
当院では、充実した歯科用器具を完備し、ペットの口腔内治療を高い精度で行います。歯科用ドリル、超音波スケーラー、ポリッシャーなど、さまざまな治療に対応する器具を使用し、快適で安全な治療を提供します。また、徹底した滅菌体制を整え、器具の使い回しを防ぎ、感染リスクを最小限に抑えています。高い衛生基準を維持することで、ペットと飼い主様に安心して治療を受けていただける環境を提供しています。
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③丁寧にわかりやすく説明
当院では、飼い主様に治療内容や口腔ケアの重要性を丁寧にわかりやすく説明することを重視しています。診断結果や治療方針について、専門用語を避けて明瞭に解説し、飼い主様が納得して治療を進められるようサポートします。また、日々のケア方法や予防策についても具体的にアドバイスし、家庭でのケアが効果的に行えるようお手伝いします。飼い主様とのコミュニケーションを大切にし、信頼関係を築きながらペットの健康を守ります。
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④アフターケア
治療後のアフターケアも当院の大きな特徴です。治療が終わった後も、ペットの健康を維持するために定期的なフォローアップを行います。術後の経過観察や再診を通じて、治療効果を確認し、必要に応じて追加のケアを提供します。また、飼い主様には、家庭でのケア方法や注意点を詳しくお伝えし、ペットが快適な生活を送れるようサポートします。継続的なケアを通じて、ペットの口腔健康を長期にわたり維持します。
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⑤セカンドオピニオン対応
当院では、セカンドオピニオンのご相談にも対応しています。他院での診断や治療に不安を感じている飼い主様に対して、客観的かつ専門的な視点で再評価を行い、最適な治療方法を提案します。最新の診断機器と専門知識を駆使し、ペットの状態を詳しく診断し、納得のいく治療方針を提供します。飼い主様が安心して治療を進められるよう、丁寧な説明とサポートを心がけています。
歯科処置の流れ
当院ではまず、飼い主様の不安と疑問を解消することから始めます。ペットの健康に関するどんな些細なことでも、納得いただけるまで丁寧にお答えします。しっかりと時間をかけた問診と身体検査を通じて、ペットの状態を正確に把握し、飼い主様に安心していただいた上で治療を進めます。不安がなくなってから、次のステップへと進みます。
Step01診察
ご来院いただいた際に、まずはペットの口腔内を詳細に診察します。歯や歯肉の状態、口臭、痛みの有無などを確認し、必要に応じて歯科用レントゲンを撮影します。
診察結果をもとに、ペットの口腔内の健康状態を詳しく評価し、治療の必要性を判断します。飼い主様には、診察結果と今後の治療方針について丁寧にご説明いたします。
Step02麻酔有の術前検査(重症の場合)
重症の場合や麻酔が必要な場合には、手術前に詳細な術前検査を行います。血液検査や心電図、レントゲンなどを実施し、ペットの全身状態を確認します。これにより、麻酔の安全性を確保し、手術中のリスクを最小限に抑えることができます。飼い主様には、検査結果と麻酔のリスクについて詳しく説明し、安心して手術を受けていただけるよう配慮いたします。
Step03治療の説明
診察と術前検査の結果に基づき、具体的な治療内容について飼い主様にご説明します。治療の目的、方法、所要時間、予想される効果やリスクについて詳しくお話しし、ご理解とご納得をいただいた上で治療を進めます。また、治療後のケアや注意点についてもご案内し、ペットの健康管理に必要な情報を提供します。
Step04治療
治療は、ペットの安全と快適さを最優先に行います。麻酔をかける場合は、術中のモニタリングを徹底し、最新の歯科用器具を使用して正確かつ迅速に治療を進めます。歯石の除去、虫歯の治療、抜歯など、必要な処置を的確に行い、ペットの口腔内の健康を回復させます。
治療後は、速やかにペットが回復できるよう配慮します。
Step05アフターケア・予防
治療後もペットの口腔健康を維持するために、定期的なフォローアップを行います。術後の経過観察や再診を通じて、治療効果を確認し、必要に応じて追加のケアを提供します。また、飼い主様には家庭での口腔ケア方法を詳しく指導し、予防策についてもアドバイスします。継続的なケアと定期検診で、ペットの健康を長期的にサポートします。
よくある質問
- ペットの歯石はどのくらいの頻度で除去すべきですか?
- ペットの歯石除去は、年に一度のペースで行うことをお勧めします。歯石の蓄積は、歯周病や歯肉炎の原因となり、放置すると口腔内の健康が損なわれます。定期的な歯科検診とクリーニングで、歯石の蓄積を防ぎ、ペットの口腔内の健康を維持します。歯石除去には麻酔を使用するため、事前の健康チェックを行い、安全に処置を進めます。
- ペットが口臭を発するのですが、原因は何でしょうか?
- 口臭の原因は、歯周病や歯肉炎、歯石の蓄積、口内炎などが考えられます。また、消化器系の問題や全身性疾患が原因となることもあります。口臭が続く場合は、早めに獣医師に相談し、詳細な診察と必要な検査を受けることが重要です。適切な治療と日常の口腔ケアで口臭を改善し、健康を保ちます。
- ペットの歯周病はどのように治療しますか?
- 歯周病の治療には、まず歯石の除去と徹底した歯科クリーニングが行われます。進行した歯周病の場合は、歯肉の治療や歯の抜歯が必要になることもあります。治療後は、歯周病の再発を防ぐために、定期的な歯科検診と家庭での口腔ケアが欠かせません。歯周病は放置すると全身の健康にも影響を及ぼすため、早期治療が重要です。
- ペットの歯の治療にはどのようなリスクがありますか?
- 歯科治療にはいくつかのリスクがあります。麻酔を使用する場合は、麻酔に対する反応や副作用が考えられます。また、治療後に歯肉の腫れや出血が起こることがあります。当院では、麻酔前に徹底した健康チェックを行い、治療後のフォローアップも充実させることで、リスクを最小限に抑えています。飼い主様には、リスクと対策について詳しくご説明します。
- 家庭でのペットの歯磨きはどうしたらいいですか?
- 家庭での歯磨きは、ペットの口腔健康を維持するために非常に重要です。専用の歯ブラシとペット用歯磨きを使用し、毎日または少なくとも週に数回の歯磨きを行うことをお勧めします。最初は短時間で少しずつ慣らし、褒めたりご褒美をあげたりしてポジティブな経験にすることがポイントです。歯磨きが難しい場合は、デンタルケア用のおやつやガムを活用する方法もあります。
当院での治療例
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歯石除去と歯周病治療
口臭と歯茎の出血を訴えて来院した8歳の犬に対して、まず口腔内の検査を行い、歯石が多数付着し、歯周病が進行していることを確認しました。全身麻酔下でスケーリングおよびルートプレーニングを実施し、歯石を徹底的に除去しました。さらに歯周ポケットの洗浄と抗生物質の投与も行い、歯茎の健康を取り戻すための治療を進めました。治療後には口臭が消え、歯茎の出血も改善され、犬の食欲も戻りました。飼い主様には、家庭での口腔ケア方法と定期的な歯科検診の重要性を説明し、再発を防ぐための指導を行いました。
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歯の破折治療
硬い玩具を噛んだ際に前歯が折れてしまい、痛みと出血を伴って来院した5歳の犬のケースです。口腔内の検査を行ったところ、折れた歯が感染のリスクを伴っているため、抜歯を決定しました。全身麻酔下で折れた歯を安全に抜歯し、鎮痛剤を処方して痛みを緩和しました。また、飼い主様には、今後の事故を防ぐために適切な玩具の選び方や家庭での口腔ケアの方法について詳しく指導しました。治療後の経過も順調で、痛みや出血もなくなり、犬は元気を取り戻しました。定期的な歯科検診を行うことで、他の歯の健康も維持できるようにしています。
料金表
初診料 | 1,540円 |
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歯科用レントゲン検査料 | 9,350円 |
皮下筋肉注射(1本) | 1,100円 |
歯石除去 | 5,500円 |
ポリッシング | 2,750円 |
ルートプレーニング | 2,750円 |
血液一般(血球計算) | 3,388円 |
生化学検査(13項目) | 7,865円 |
電解質検査 Na K Cl | 1,210円 |
生化学検査 LIP | 1,210円 |
鎮痛・鎮静処置 | 1,100円 |
注射麻酔料 | 2,200円 |
吸入麻酔料 | 8,800円 |
※金額は全て税込み価格です。
※検査の有無や薬の量によって料金が変動します。
※診察時に料金のご説明をさせていただきます。