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猫の腎臓病の原因や症状、診断や治療法を獣医師が徹底解説!

豊田市近隣のみなさん、こんにちは!
豊田市の森田動物病院です。今回は猫腎臓病の原因や症状、一般的な診断や治療の流れなどについて獣医師が詳しく解説していきます。猫の健康を守るための重要な情報をお届けしますので、ぜひ最後までご覧ください。

1. 原因

猫の腎臓病にはさまざまな原因があります。以下に代表的な原因を挙げます。

加齢

腎臓病は特に高齢の猫に多く見られます。年齢を重ねることで腎臓の機能が徐々に低下し、老廃物を効果的に排出する能力が減少してしまいます。

遺伝的要因

特定の猫種は遺伝的に腎臓病のリスクが高いとされています。例えば、ペルシャやヒマラヤンなどの長毛種は多発性嚢胞腎(PKD)という遺伝性の疾患にかかりやすいです。

食事

低品質な食事や不適切な栄養バランスは、腎臓に負担をかけることがあります。特に高タンパク質、高リン、高ナトリウムの食事は腎臓の負担を増加させます。

感染症

細菌やウイルスによる感染症が腎臓に影響を及ぼし、腎臓病を引き起こすことがあります。特に猫免疫不全ウイルス(FIV)や猫白血病ウイルス(FeLV)の感染は腎臓病のリスクを高めます。

中毒

有害物質の摂取や薬物の副作用によって腎臓が損傷を受けることがあります。特にエチレングリコール中毒は腎臓に深刻なダメージを与えます。

2. 症状

猫の腎臓病の初期症状は非常に軽微で見逃されがちですが、以下のような症状が現れたら注意が必要です。

多飲多尿

腎臓が正常に機能しないと尿の濃縮が不十分になり、猫は大量の水を飲むようになります。これに伴い、排尿の回数も増加します。

食欲不振

腎臓病により食欲が低下し、体重減少が見られることがあります。食欲不振は腎臓病の進行を示す重要なサインです。

嘔吐

腎臓の機能低下により体内に老廃物が蓄積し、嘔吐が頻繁に見られるようになります。これは猫にとって非常に不快な症状です。

脱水

過剰な排尿により体内の水分が不足し、脱水症状が現れることがあります。脱水はさらなる健康問題を引き起こす可能性があります。

口内炎

腎臓病が進行すると、口内に潰瘍や炎症が発生することがあります。これにより、口臭や口腔内の痛みが見られます。

3. 診断の流れ

猫の腎臓病の診断は、主に以下のような手順で行われます。

初診

まず、飼い主さんから猫の健康状態や行動の変化について詳しく聞き取ります。この情報は診断の重要な手がかりとなります。

身体検査

獣医師が猫の全身を詳しく検査し、特に脱水の有無、口内の状態、体重などをチェックします。腎臓病の兆候を見逃さないために徹底的に行います。

血液検査

血液検査により、腎臓の機能を示す数値(BUN、クレアチニン、リンなど)を測定します。これらの数値が正常範囲を超えている場合、腎臓病の可能性が高まります。

尿検査

尿検査を行い、尿比重や尿蛋白、尿中の細胞や結晶などを確認します。腎臓の濃縮機能の評価や腎臓に負担がかかっているかを判断します。

画像診断

必要に応じて、超音波検査やX線検査を行い、腎臓の形状や大きさ、異常の有無を確認します。特に腫瘍や結石の有無を調べる際に有効です。

4. 治療の流れ

腎臓病の治療は病状の進行度や猫の全体的な健康状態により異なりますが、一般的な治療法を以下に示します。

食事療法

腎臓病用の特別な食事を提供し、腎臓にかかる負担を軽減します。低タンパク質、低リン、低ナトリウムの食事が推奨されます。

薬物療法

腎臓の機能をサポートするための薬物療法が行われることがあります。例えば、高血圧を管理する薬や、腎臓の保護を目的とした薬が使用されます。

点滴治療

脱水症状がある場合、皮下点滴や静脈点滴を行い、水分補給を行います。これにより、腎臓の負担を軽減し、症状の緩和を図ります。

定期検査

腎臓病は進行性の疾患であるため、定期的な血液検査や尿検査が必要です。これにより、病状の進行度を把握し、治療方針を適宜調整します。

5. 当院での治療例

当院では多くの腎臓病の猫を治療しており、様々な症例を経験しています。以下に実際の治療例を紹介します。

ケース1:10歳のメス猫、ミケちゃん

ミケちゃんは多飲多尿と食欲不振の症状で来院。血液検査で腎臓の数値が異常であることが判明し、腎臓病と診断されました。腎臓病用の食事療法を開始し、定期的な点滴治療を実施。現在、定期的な検査と治療を続け、安定した状態を維持しています。

ケース2:12歳のオス猫、クロちゃん

クロちゃんは嘔吐と体重減少で来院。血液検査と尿検査を実施し、腎臓病の進行が認められました。薬物療法と食事療法を組み合わせ、定期的な健康チェックを行うことで、生活の質を向上させました。

ケース3:14歳のメス猫、シロちゃん

シロちゃんは口内炎と脱水症状で来院。血液検査と超音波検査で腎臓病が確認されました。皮下点滴と腎臓保護のための薬物療法を開始し、症状の改善が見られました。

当院では、猫の腎臓病の早期発見と適切な管理を重視し、飼い主さんとともに最善の治療を目指しています。豊田市近隣の皆様、愛猫の健康管理にお困りの際はぜひ当院にご相談ください。

おわりに

猫の腎臓病は早期発見と適切な管理が重要です。定期的な健康チェックを欠かさず行い、少しでも異常を感じたら早めに獣医師に相談することが大切です。豊田市の森田動物病院では、経験豊富なスタッフが皆様の大切なペットの健康をサポートいたします。お気軽にご来院ください。

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